町長提案理由説明(1)

公開日 2015年03月03日

[はじめに]

皆さんおはようございます。
1月、2月の寒さから3月に入りますと、「三寒四温」ということでありまして、一週間ごとに暖かくなり、早春の息吹を感じられるこの頃となりました。
本日、平成27年3月議会を招集いたしましたところ、議員全員のご出席を賜り開会できますことに、御礼を申し上げます。
昨年長野県内は、災害の多い年でしたが、思えば100年に一度とも言われる2月の豪雪が始まりでありました。
当町におきましても、依田窪南部消防署前で77センチという今まで経験したことがない記録的な雪の量で、日常生活における被害だけでなく、農業用パイプハウス等農業施設の被害も多く、国が率先して対応したという状況でありました。
私は、議会定例会の開会にあたりまして、その都度定例会の提案理由の説明をさせていただきますが、ここ1年冒頭のあいさつが、豪雪災害、そして南木曽町、広島市の土砂災害、長野県北部における神代断層地震などすべて災害のことについてお話をさせていただいております。
気象庁によりますと、1月の状況ではエルニーニョ現象が終息に向かっているということで、今後についても予測の不確実性は高いとはいうものの夏に向かい平常の基準値に近いところで推移するのではないかと予測しているようでありますので、平成27年度に向かい今年1年すべての災害が起こらないことを切に願っているところであります。

[国の動向とその対応]

さて、国政を見ますと安倍総理は年頭の記者会見で、「15年続いたデフレにより日本人は大きく自信を失っており、この自信を回復するため必ず日本経済を再生するとし、東日本大震災からの復興、教育の再生、社会保障の改革、外交・安全保障の立て直し、さらに地方創生などに力を入れていきたい」とその所信をのべております。そして、現在開会中であります通常国会を「改革断行国会」と称し、農協改革をはじめ、様々な改革に取り組んでおります。
また、総理就任以来、アベノミクスという経済政策を中心に国政を牽引してきておりますが、現状を見ますと、日銀が景気の底上げの為に実施をしております金融緩和政策で、結果として大手企業や、都市部を中心に景気の回復が見られるようですが、私たち地方にはなかなかそれが実感として感じ取れず、都市部と地方の格差が拡大しているのではないかと感じております。
著書「21世紀の資本」が世界中で論議を巻き起こしておりますフランスの経済学者トマ・ピケティ氏も、「安倍総理がすすめている経済政策・優遇税制・消費税の引き上げ等は、都市部を中心とする大企業・富裕層に利益が集中し、次代を担う若者層にその利益が還元されておらず、過度な格差が生じている」と述べております。
このような中、今年度の国の予算案を見ますと、人口の中央一極集中を解消し、地方分散を目的とした「地方創生」を重要施策として掲げたこともあり、地方向けの財政重視の予算だと言われております。
町としましても、国のこの動向に乗り遅れることのないよう、町政を推進していかなければならないと考えております。
その一つとして、企画財政課内に「地方創生」対策の担当係を設置し、職員を充ててまいります。
この係では人口減少対策の総合企画や、地方版総合戦略の策定などを中心に、国の戦略に対し町として迅速に、きめ細かく対応していくことを目的として設置したいと考えております。
また、国の社会保障制度改革で示された少子化対策分野において、少子化対策、子ども・子育て支援策は、すべての子ども達が健やかに成長するために、出生前から乳幼児期、就学後まで一貫して切れ目なく、良質な育成環境を保障することにあると定義しています。
現在町でも昨年11月に開所した「子育て支援センター」を拠点として、保育園、保健センターと連携しながら子育て支援を推進しておりますが、この子育て支援をより強く、より安定的に推し進めていくため、将来的に母子保健、子育て支援、児童福祉の一体化した子育て支援課の設置を視野に入れる中で、また平成27年4月1日から本格実施される「子ども・子育て支援制度」に伴い事務体制を整備するため、新年度教育委員会内に子育て支援係を設置したいと考えております。
以上のように町としましても、国の地方分権を重視した施策に乗り遅れることなく迅速に対応をしていく所存であります。

[中学校統合問題]

さて、中学校統合問題でありますが、教育委員会において、和田地区保護者懇談会、同じく、和田地区住民懇談会そして、長門地区住民懇談会を開催しご質問やご意見をお聴きしました。
このことを受けまして、町では、教育委員会が打ち出したこの方向について、町民皆さまの意向を確認するために町民アンケート調査を行ってまいりました。
アンケート調査の結果については、民意の表れとして、「賛成」が62.4%、どちらかと言えば賛成が「18.5%」で、合わせて80.9%の方が賛成の意向を示したことは、やはり尊重しなければならないものでございますが、しかし、このアンケートの結果のみで統合問題の結論を出すという訳にはまいりません。アンケートにご協力をいただきました皆さま方からは、実に多くの貴重なご意見、ご要望が寄せられています。
私は、この寄せられたご意見やご要望、そして、出されました少数意見も尊重して判断するべきものと考え、昨年12月に中学校統合問題検討協議会を設置し、関係皆さまにより中学校統合問題のご検討をいただいてまいりました。
そして、この2月27日に協議会の会長から「中学校では一定の集団規模が確保されることが望ましいという結論から統合すべきである」と答申をいただきました。
いままで実施してまいりました懇談会のご意見や、アンケート調査の結果を踏まえ、さらに協議会での答申等を総合的に判断する中で、私は統合すべきであると決断をいたしました。
今議会中に議会にご説明をし、ご理解をいただけるようであれば、今後、上田市に対しまして協議をするなど、統合への準備を進めてまいりたいと考えております。

[議案説明]

それでは今議会に提案をいたしました議案について説明をさせていただきます。
はじめに報告第5号でありますが、損害賠償の額を定めることにつきまして、町の義務に属する事故となりますので、損害賠償をしたものについて、地方自治法第180条第1項の規程により、これを報告するものであります。
議案第1号
長和町行政手続条例の一部を改正する条例の制定についてであります。これにつきましては、「行政手続法の一部を改正する法律」の交付に伴い、追加された規程に沿った運用のための条例の改正であります。
議案第2号
長和町一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定についてであります。 この条例の改正につきましては、前回12月議会の最終日にもお話をいたしましたが、公務員に対する給与制度の総合見直しによる給与の改正であります。
議案第3号
長和町職員の旅費に関する条例の一部を改正する条例の制定についてでありますが、職員の旅費のうち日当及び食卓料の支給を凍結する期間の延長のための改正であります。
議案第4号
長和町水防協議会条例の一部を改正する条例の制定についてであります。この改正につきましては、水防法の改正に伴い条例中の引用条文の変更が生じるため、そのことに対応するための条例の改正であります。
議案第5号
長和町福祉医療給付に関する条例の一部を改正する条例の制定については、福祉医療について、障がい者区分の年齢による所得制限の廃止に伴う町の条例改正であります。
議案第6号
長和町包括的支援事業の実施に関する基準を定める条例の制定についてでありますが、国によります第3次地方分権一括法等の施行に伴う長和町包括的支援事業の実施に関する基準を定める条例」を新たに制定するものであります。
議案第7号
長和町国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定についてであります。 町は財源不足となっている国保会計に対し、保有する基金の取り崩しや一般会計からの法定外繰り入れ等で補填してまいりましたが、医療費の増加、及び経済状況の悪化に伴う課税所得の減少などにより、今後も収入が多額に不足する状況になるという予測から、長和町国民健康保険運営協議会に国民健康保険税の改定について諮問をいたしました。 今回の条例改正につきましてはこの諮問に対し、答申をいただきましたので、この答申を受けまして国民健康保険税の税率等を改正する条例の一部改正であります。
議案第8号
長和町指定地域密着型サービス事業者及び指定地域密着型介護予防サービス事業者の指定に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
議案第9号
長和町指定地域密着型サービス事業の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
議案第10号
長和町指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定については、いづれも国の第3次地方分権一括法等の施行に伴う条例の改正でありまして、条例中の引用条文の変更が生じるため、そのことに対応するための条例の改正であります。
議案第11号
長和町指定介護予防支援等事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例の制定については、これも第3次地方分権一括法等の施行に伴う条例ですが、一部改正ではなく新たに条例を制定するものであります。
議案第12号
長和町保育園条例の一部を改正する条例の制定についてであります。 この条例の改正については、「子育ての基本的責任は保護者が持つ」という子ども子育て支援制度がこの4月1日から施行されることに伴い、児童福祉法第24条の改正により保育の実施基準について、内閣府令で定めるものに改正される事となったために当該条例中の表記を改めるものであります。
議案第13号
延長保育に関する条例の一部を改正する条例の制定についてでありますが、この条例改正につきましても、子ども子育て支援制度がこの4月1日から施行されることに伴う保護者の区分の変更とその変更による延長保育の区分の変更についての改正であります。
議案第14号
長和町保育の必要性の認定に関する条例の制定ついてであります。 子ども子育て支援制法の制定に伴い長和町保育の実施に関する条例を廃止し、新たにこの条例を制定するものであります。 条例の内容については、保護者の労働等の理由により、保育の必要性の認定基準等を定めた条例の制定であります。
議案第15号
長和町特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の利用者負担額等を定める条例の制定についてでありますが、この条例につきましては、子ども子育て支援法の制定に伴い、現行の保育園を利用する場合のみでなく、幼稚園、認定こども園、家庭的保育事業等を利用する場合についての利用者負担額を定める条例の制定であります。
議案第16号
長和町就学相談委員会条例の一部を改正する条例の制定についてであります。 この改正につきましては、「障害のある児童生徒等に対する早期からの一貫した教育支援について留意する必要性があることから所要の改正をするものであります。
議案第17号
平成27年度長和町一般会計予算についてであります。

[平成27年度予算編成の基本方針]

はじめに平成27年度予算編成の基本方針を述べさせていただきます。
国においては、「経済財政運営と改革の基本方針2014」の中で、地方行財政について「経済再生の進展を踏まえて、リーマン・ショック後の危機対応モードから平時モードへの切替えを進めていく。」とされています。
リーマン・ショック後の景気対策として臨時的・例外的に行われた施策を通常の施策に戻すものであり、地方財政の運営に当たっては、大きな影響を及ぼすものであります。
また、昨年4月の消費税率引上げに伴う景気の低迷が長引いている状況の中で、平成27年10月に予定されていました消費税率の8%から10%への再引き上げが平成29年4月まで延期されることとなりました。
このような状況の中で、国は平成27年度予算編成に当たっては、「経済再生と財政健全化の両立を実現すべく、裁量的経費のみならず義務的経費も含め、聖域を設けずに大胆に歳出を見直し、無駄を最大限縮減し、民需主導の持続的な経済成長を促す施策の重点化を図る。」としています。
国の一般会計予算においては、非社会保障経費については、全体としては平成26年度に比べてできる限り抑制し、更に、社会保障経費についても、いわゆる「自然増」も含め聖域なく見直し、効率化・適正化を図る予算編成を行なっております。平成27年度予算において「中期財政計画」に基づき、国の一般会計の基礎的財政収支をできる限り改善させようとするものであります。
また、人口の急激な減少、超高齢化という大きな課題への対策として、国は人口減少抑制や地方の活性化を図る「地方創生」の実現を推進していくこととしています。昨年9月には 「まち・ひと・しごと創生本部」が発足、また、昨年11月には「まち・ひと・しごと創生法案」及び「地域再生法の一部を改正する法律案」の地方創生関連2法案が可決、成立しました。
地方創生については、努力義務ではありますが「国・都道府県・市町村はまち・ひと・しごとに創生に関する基本方向等を内容とする総合戦略を策定する」ことになっています。
人口減少問題及び高齢化問題は長和町にとっても大きな課題となっています。この課題を克服していくための施策である「地方創生」については、町としましても平成27年度に、先程も申し上げましたが、新たに係を設置するなどの対応をする中で、町の総合戦略と人口ビジョンを策定する予定であります。国等の動向に十分に注視し、より良い総合戦略を策定していくようにしていきたいと思っております。
一方、地方財政につきましては、国で地方財政収支の見通しを示しております。
国は、平成24年度より地方団体の歳入歳出総額の見込額の算定に当たっては、通常収支分と東日本大震災分とを区分しておりますが、平成27年度の通常収支分につきましては、歳入歳出総額は約85兆2700億円としており、前年度より約1兆9000億円、2.3%の増となっております。
中でも、地方創生に取り組む経費として、仮称ではありますが、「まち・ひと・しごと創生事業費」が平成27年度から創設され、約1兆円が計上されております。
地方交付税につきましては、前年度より1307億円減の16兆7548億円となっております。これは、地方税が増収となる見込みではあるものの、リーマン・ショック後の景気悪化に対する対策として、地方の財源確保のための緊急措置として導入された別枠加算の減額等によるものです。
このような状況の中で、町の平成27年度の予算編成にあたりましては、平成26年度に引き続き、私の3期目の公約であります「Nagawa Next Vision(3)」に掲げられた10項目の重点施策に関する各種事務事業の実施により「豊かな自然・歴史・文化を引き継ぎ、輝き続ける長和町の創造」を実現するために、「人が元気、町も元気」をキーワードに、「元気が出る長和町!!」を目指した予算案とさせていただきました。

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