平成30年9月議会 町長提案理由説明

【はじめに】
 皆さんおはようございます。
 今年は例年になく梅雨明けが早いうえに、猛暑日が続くなど非常に長く暑い夏でしたが、ようやく暑さも一段落し朝夕涼しくなってまいりました。実りの秋を迎えまして、稲穂も頭を垂れ徐々に黄金色(こがねいろ)へと色を変え始めております。
 本日ここに、長和町議会9月定例会を招集いたしましたところ、たいへんお忙しい中、議員各位の出席を賜り開会できますことに心より感謝申し上げる次第であります。

【7月・8月の豪雨】
 さて、「平成30年7月豪雨」では、西日本を中心に甚大な被害に見舞われました。220名を超える亡くなられた方、また被災された多くの方々に改めてお悔やみとお見舞いを申しあげますとともに、一日も早い復興を願うものであります。
 今年は長和町においても、局地的な豪雨などにより、7月15日には1時間に100ミリの降雨が観測され「記録的短時間大雨情報」が発表されました。また「土砂災害警戒情報」は7月・8月で7回発表され、その都度、消防団とともに情報収集や現場の確認を行い、必要に応じて災害対策本部・災害警戒本部を立ち上げ、警戒や対応にあたってまいりました。
 これらの豪雨による被害ですが、幸いにして人的被害はありませんでした。また、一部の地域で停電や、一部国道や林道などで土砂崩落や倒木があったものの、消防団をはじめとする関係機関等に速やかに対応していただき復旧いたしました。地域の皆様にも自主的にご対応・ご出労いただくなど、ご支援・ご協力をいただきました。この場をお借りして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。

【青少年海外派遣事業】
 7月28日から8月5日の9日間、青少年海外派遣交流事業が実施され、長和町青少年黒耀石大使の高校生8名がイギリスのセットフォードなどへ行ってまいりました。
 今回の訪英の主な目的は、グライムズグレイブズで開催されましたフリントフェスティバルでの石器づくりワークショップのほか、町として初めてとなりますホームステイの実施でありました。
 石器づくりワークショップは、エンシェントハウスミュージアム・ティーンエイジ・ヒストリークラブの高校生と協力して行いました。当日は雨が降ったりして、あいにくの天気となってしまいましたが、約80名の参加者があり、充実したワークショップとなりました。
 また、ホームステイにつきましては、イギリスの一般家庭の暮らしを直に体験することができ、いずれの家庭においても温かなもてなしを受けたようであります。
 ホームステイを通じ、大使の皆さんは、数多くのことを得たのではないかと思っています。この貴重な体験をこれからの人生の中で活かしていくと共に、将来の長和町の国際交流の中心的な人材となられるよう期待しております。

【3期目の阿部県政がスタート】
 変わりまして、8月5日に行われました長野県知事選挙では、現職の阿部守一氏が再選を果たしました。
 私も阿部知事につきましては、1期目からの支持者の一人でありますが、今回の選挙においても、選対本部長として微力ではありますが応援をさせていただきました。
 阿部知事には本日が3期目の初登庁ということで、3期目の県政の舵取りが始まるわけですが、県民の幸せと安心安全のために引き続き大いに活躍をしていただくよう期待をするところであります。

【平成29年度事業実績等】
 今議会は、平成29年度決算について認定をいただく議会でもありますが、平成29年度の各事業の実績をもとに、所信の一旦を述べさせていただきたいと存じます。
 まず、【総務課】に関係する部分では、今年4月1日現在の職員数は94名であります。昨年度の92名から2名増となりましたが、合併時に比べ27人の減となっており、職員人件費の抑制に取り組んでおります。
 公共交通の確保につきましては、特に子供たちや高齢者の皆さんの移動手段の確保に努めておりますが、交通弱者が利用しやすい公共交通網の構築に向け、公共交通審議会での検討が始まりました。
 また、危機管理の関係では、消防団員の確保のため、定年制から定数制への条例改正を行いました。また、平成26年度から組織化の取り組みを始めた「自主防災組織」は、8つの地区で組織を立ち上げていただいております。今後も積極的に推進をするなかで住民の災害に対する意識向上を図ってまいります。
 町税の関係でありますが、平成29年度の税収額は7億1300万円となっております。また、収納率の点では、全体で97.9%と前年度より0.3ポイントアップしており、滞納の解消が進んでいると考えております。
 次に【企画財政課】に関係する部分ですが、町の平成29年度一般会計決算額は、およそ64億円でありまして、実質収支で7千万円余りの黒字決算となりました。しかしながらこれは、地方交付税などの減少に対応するため、5億円を超える財政調整基金などの取崩しを行って事業の実施に充てた結果であり、決算積立と合わせて全体でおよそ5200万円の基金積立を行ってはおりますが、2年連続で基金の減少となっている現状であります。引続き普通交付税の一本算定に伴う減少が見込まれるなかで、大変厳しい財政運営が続くと思われます。
 和田青原区に整備しました「田舎暮らし体験住宅」につきましては、この地域の魅力を肌で感じてもらい、移住につなげて行くことが重要であると考えております。体験住宅や空家バンク制度を充実させ、移住者を呼び込み、町営住宅の適切な管理や宅地分譲によって定住者の増加を図り、人口減少に歯止めをかけてまいりたいと考えております。
 このほか、「長期総合計画」や「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づく事業の推進を図って、長和町の活性化に努めてまいりたいと考えております。
 次に、【情報広報課】の関係では、委託経費の削減と手続等の標準化を目的に発足しました14町村によるシステム共同化利用は、株式会社BSNアイネットに委託をし、業務を進めております。
 国のセキュリティー強靭化対策や、県のセキュリティークラウドへの接続など情報インフラの整備に伴いまして、町では対応する職員一人ひとりのスキルアップを目指して講習会等を開催しております。
 また、昨年は新たに情報館の非常用自家発電機設置工事を実施し、停電の際も即時に電源の確保が可能となりました。これにより非常時にも町民の皆さんに安定した情報提供が行なえるようになりました。
 次に、【町民福祉課】に関係する部分ですが、窓口係としては、個人の身分を公証する戸籍事務、住民の居住関係の公証等となる住民基本台帳事務、個人番号制度導入による個人番号カード発行事務等、常に適正な事務処理に務めております。
 その他に町民福祉課の各係におきましては、高齢者・障がい者やその家族からの相談や各種事業をはじめ、住民皆様の生活に直接係わる各種事業を実施することにより、住み慣れた地域、長和町で安心・安全に生活できるよう務めております。
 今後も社会情勢の変化や地域課題を把握しながら、各種事業の充実を図ってまいりたいと考えております。
 次に、【こども・健康推進課】に関係する部分ですが、統合したながと保育園につきましては、4年目を迎え、29年度末では114名の園児が元気に園生活を送っております。
 また、子育て支援センター専用の広場、遊具、あずまやの設置などの環境整備事業が完了し、小さなお子さんから保護者まで大変好評でございます。平成29年度の利用状況を見ますと、前年度とほぼ同数であり、大勢の皆様の御利用をいただいております。
 健康づくり関係では、老朽化していた和田診療所及び和田歯科診療所を、旧和田庁舎1階へ移転するための改修工事を行いました。両診療所とも、この4月から整った環境の中で診療を始めております。地域の皆様におかれましては、身近な診療所として是非ご利用いただければと思っております。
 次に、【産業振興課】でございますが、道の駅並びに地域の拠点となり得る大型農畜産物直売所を整備することとし、「道の駅エリア活性化推進委員会」を立ち上げ、同、活性化事業基本計画を策定し事業実施に向けた準備を始めました。また、千曲川ワインバレー特区の一員として、長和町においてもワイン関連事業に取り組むこととし、一昨年4月に黒耀ワインぶどうプロジェクト委員会を立ち上げ、継続して事業に取り組んでおります。
 商工観光関係では、7月に第7回目となった「美ヶ原トレイルラン」大会を開催いたしました。前年と同様約1,400名ほどのエントリーがありました。また、8月には、同じく第7回目となる「ウイスキー&ビア キャンプ」を、ブランシュたかやまスキーリゾートで開催し、これも昨年と同様以上のイベントになりました。今後も、町のPRに繋げていけるよう、関係する各諸機関などと緊密に連携・協力し、イベント事業を盛り上げていきたいと思います。
 次に、【建設水道課】に関係する部分ですが、平成29年度では、国の交付金事業である社会資本整備総合交付金事業により、繰越事業を含め、道路改良や舗装打ち換えなど8事業を実施したほか、町単独工事でも道路の舗装修繕や水路改修工事を順次進めたところであります。
 また、昨年10月22日から23日未明にかけて発生した台風21号の豪雨による災害復旧工事では、国庫補助事業で3箇所、単独事業で20箇所の工事を実施いたしました。
 今後は、引き続き道路施設の点検及び修繕を計画的に進めるとともに、補助事業の有効活用による道路整備を図って参りたいと考えております。
 このほかに水道では、9つの簡易水道事業を統合し、地方公営企業法の適用を受ける企業会計に移行いたしました。
 また、別荘関係については、学者村別荘地の管理費の平準化をはじめとした改革に取り組むとともに、台風21号の倒木被害には古町、長久保の両財産区の協力を得ながら、復旧作業を行ってまいりました。
 次に、【教育課】に関する部分ですが、まず、中学校の関係で、平成29年度に和田中学校と依田窪南部中学校とが統合し、新生依田窪南部中学校として発足し1年が経過しました。統合後も生徒同士は落ち着いた様子で、毎日の生活を明るく送ることができたようであります。
 文化財の関係では、星糞峠黒曜石原産地遺跡内に整備を予定しております野外展示施設の建設に向け、平成29年度から設計業務に着手しました。本事業につきましては、2020年度までの4年間の継続事業として実施させていただきます。

 以上、平成29年度における各課の実施事業の実績をもとに、述べさせていただきました。

【町の財政運営・財政指標について】
 続きまして、平成29年度決算における、町の財政指標について説明させていただきます。
 はじめに、「経常収支比率」ですが、29年度では91.8%となり、前年度が91.0%でしたので、0.8ポイント増加しました。
 次に、健全化判断比率の関係でありますが、これは、4つの指標であります、「実質赤字比率」、「連結実質赤字比率」、「実質公債費比率」、「将来負担比率」に係るものであります。
 まず、実質赤字比率・連結実質赤字比率については、赤字でないため健全となっております。
次に、実質公債費比率でありますが、今回は10.0%となり、前年度の9.5%から0.5ポイント増加しました。 また、将来負担比率については27.2%となり、前年度の18.1%から9.1ポイント増加しました。
 実質公債費比率、将来負担比率ともに前年度と比較して上がっておりますが、財政健全化を図る基準を下回っておりますので、平成29年度決算における財政健全化の状況は、全て健全な状況にあると言えます。
 最後に、資金不足比率でありますが、これは、公営企業の経営状況の深刻度を示すものですが、当町の公営企業会計では、資金不足はないという結果となりました。
なお、健全化判断比率及び資金不足比率につきましては、本議会に報告案件として提出させていただいております。のちほど、担当課長より説明をさせますので、よろしくお願いいたします。
 それでは次に、今議会に提案をさせていただきました条例改正案3件、補正予算案10件につきまして、順次説明させていただきます。

【条例案件】
 最初に、条例に係わる案件でありますが、議案第63号「長和町個人情報保護条例の一部を改正する条例」の制定についてご説明申し上げます。
 国の個人情報保護法等の改正に伴い、それに準拠した条例改正をお願いするものであります。内容につきましては、「個人情報」の定義を明確にし、あわせて特に配慮を要する「人種・信条・病歴」などを要配慮個人情報として定義をしたものであります。
 次に、議案第64号「長和町農業委員会の委員の定数条例の一部を改正する条例」の制定について、議案第65号「長和町農地利用最適化推進委員の定数条例の一部を改正する条例」の制定についてご説明申し上げます。
 来年4月に、農業委員と農地利用最適化推進委員を新たに選出するにあたり、遊休荒廃地の発生防止、解消などをめざし、農業委員等の人員の見直しをする必要があり定数を変更するものであります。

【補正予算】
 次に、本9月定例会に提案させていただきました、補正予算関係の議案について、順次ご説明申し上げます。
 最初に、議案第66号「平成30年度一般会計補正予算(第2号)につきまして、主な内容を説明させていただきます。
 歳出につきましては、総務費においては、特定個人情報等の情報管理やケーブルテレビ放送事業に係る経費のほか、長和町別荘地マスタープラン策定に係る観光施設事業特別会計への繰出金及び和田支所改修事業の実施設計完了に伴う工事に向けました補正を計上させていただきました。
 民生費におきましては、介護保険特別会計への繰出金のほか、児童館運営事業に係る備品の購入経費や利用児童の増加による臨時職員の増員に係る経費を、衛生費においては、汚泥再生処理施設に係る備品の購入経費のほか、各種事業の実績に伴う補正を計上させていただきました。
 農林水産業費においては、中山間地域直接支払事業、環境保全型農業直接支払事業、市民農園管理運営事業、それぞれに係る経費の他、地区要望等による水路の改修工事や有害鳥獣駆除対策に係る補正も計上させていただいております。
 土木費においては、道路改良工事や地区要望等による修繕に係る経費を計上させていただいたほか、消防費においては、水位計センサー交換に係る経費を、教育費においては、小学生の学力向上を目指した教材の購入経費のほか、大門地区と和田地区の歴史的景観形成に係る補助金の補正を計上させていただきました。この他にも、次年度建設予定の公民館建設に係る経費も計上させていただいております。
 災害復旧費においては、7月の豪雨による土木施設・農林施設等の災害復旧にかかる経費を計上させていただきました。
 これらの他に、この4月の人事異動に伴う人件費の補正も計上させていただいております。

 次に歳入につきまして、主な内容を説明させていただきます。
 歳入につきましては、歳出の補正予算で計上させていただきました、各事業の財源に係る補正が主なものとなっておりますが、その他の補正予算の主なものについて説明させていただきます。
 最初に県補助金でありますが、各事業の補助額が確定となりましたので、補正を計上させていただきました。
 また、ケーブルテレビ伝送路更新工事、社会資本整備総合交付金事業による道路改良工事及び橋梁長寿命化修繕事業につきまして、それぞれの事業費の変更がありました。それに伴い、町債の増額により対応していく予定であるため、これに係る町債の補正も計上させていただいております。
 また、普通交付税の交付額の確定を受け、地方交付税の増額補正を計上するとともに、財政調整基金繰入金の減額補正を計上させていただいたほか、平成29年度決算に伴う繰越金に係る補正も計上させていただいております。
 以上、一般会計全体で7,800万円の増額をお願いするものであり、補正後の予算総額は、59億9,000万円であります。

 続きまして、議案第67号「平成30年度長和町国民健康保険特別会計(事業勘定)補正予算(第1号)」から議案第75号「平成30年度長和町上水道事業会計補正予算(第1号)までの特別会計等の補正予算についてご説明申し上げます。
 これらの補正予算につきましては、平成29年度決算に伴う繰越金及び人件費の補正が主なものとなっております。
繰越金及び人件費以外の主なものといたしましては、国民健康保険特別会計におきましては、国民健康保険の制度改正に伴う補正等を、後期高齢者医療特別会計におきましては、歳入として前年度の実績による保険料還付金の補正を、介護保険特別会計におきましては、人件費の増額に伴い、一般会計からの繰入金及び給付費軽減基金からの繰入金を増額する補正等をそれぞれ計上させていただきました。
 観光施設事業特別会計におきましては、長和町別荘地マスタープラン策定に係る経費と一般会計からの繰入金、そのほか別荘管理に係る備品等の補正を、上水道事業会計におきましては、水道管等の修繕にかかる備品の購入経費の補正を計上させていただいております。

【過疎地域自立促進計画】
 最後に、議案第76号「長和町過疎地域自立促進計画の変更について」でありますが、現計画に大型農畜産物直売所を拠点とした道の駅エリア活性化事業等の新たな事業の追加と、各種事業の進捗に伴う変更を行う必要が生じたため、計画の一部変更をするため議会の議決をお願いするものであります。

 以上、本定例会に提案させていただきました議案について概要を説明させていただきました。詳細につきましてはご審議の際、それぞれ担当者より説明を申し上げますので、原案をご承認賜りますようお願い申し上げまして、提案理由の説明といたします。

長和町長 羽田健一郎

 

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