令和6年6月 長和町議会第2回定例会 町長提案理由

更新日:2024年05月30日

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令和6年6月 長和町議会第2回定例会 町長提案理由

令和6年5月31日

【はじめに】

皆さん おはようございます。

田植えも一段落いたしまして、いよいよふるさと長和の里も、眩しいほどの新緑むせかえる季節から、菖蒲の花が咲き競う初夏へと季節は移ろいで参りました。

本日ここに、長和町議会6月定例会を招集いたしましたところ、皆さまには公私ともご多用のところご参集をいただき、本日から18日間の予定を持ちまして、ご精励いただきますこと、心より感謝申し上げる次第であります。

また、ここ数年は季節の進み方が早く感じられ、不順な天候による異常気象も懸念されるなか、これから梅雨の季節、さらには台風シーズンと豪雨など風水害が心配な時期を迎えるわけでございますが、行政としましても例年以上に降雨状況を注視して参りたいと考えております。

町民の皆さまにおかれましても、天候と降雨に注意していただき、有事の際には早めの避難、そして命を守る行動をとっていただきたいと思います。

 

【社会・経済情勢】

新型コロナウイルス感染症、いわゆるコロナ禍により更に進む人口減少・少子高齢化、また、ロシアによるウクライナ侵攻を背景とした原材料価格の上昇に加え、円安の影響による物価高騰など、世界的に景気後退懸念が高まり、不確実な情勢が続いています。

また、超高齢社会を迎えつつ、家族形態の変化・多様化が進む中、少子化は予想を上回るペースで進み、極めて危機的な状況にあります。

環境問題では、世界の平均気温は 2020 年時点で約1.1℃上昇したことが示されており、このままの状況が続けば更なる気温上昇が予測され、今後気象災害のリスクが一層高まることが予想され、こうした状況を回避するための取組は、全世界共通の喫緊の課題となっています。

町においても、町民の生命、財産、そして安全を守る取組など、私の掲げました8つの公約「しあわせ長和町新たなる挑戦」の柱を中心に推進し、現下に求められる施策を着実に講じてまいりました。

今後も引き続き、ウイズコロナや物価高騰への対応はもとより、子育て施策の充実、頻発化・激甚化する自然災害、など様々な課題への対応を推進し、誰もが住みやすい、住み続けたい、持続可能な長和町の未来を築いてまいりたいと考えております。

 

【新型コロナウイルス感染症】

昨年、5月8日より新型コロナウイルスの感染症法上の分類が、季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げられ、個人の選択を尊重し、自主的な取組をベースとした対応、「有事」から「平時」への変更を契機に、飲食やイベントなどを主に、コロナ禍からの正常化の動きが高まった1年でありました。この新型コロナウイルスの対応はすべてが初めてで、やってみなければ分からないことばかりであったと認識しております。大切なのは、「終わったこと」と捉えず、教訓を次に生かすことだと思うところでございます。

 

【行政報告】

行政報告といたしまして何点かご報告申し上げます。

【デマンドバスながわごん】

4月からデマンドバスながわごんの実証運行を開始いたしました。開始から多少の行き違いやエラーはあるものの、多くのお客様にご利用いただいております。直ぐに対応できること出来ない事はありますが、一定程度ごとにしっかりと検証しながら、本格運行に向けましてより良い事業となるよう鋭意、努めて参りたいと考えております。

【県と市町村との協議の場】

先日、第27回となります、「県と市町村との協議の場」が開催され出席して参りました。これは、知事と市長会・町村会の代表者が、県と市町村の在り方や市町村に影響を及ぼす県の施策の企画・立案及び実施等について協議をするもので、主に、人口減少対策について協議してまいりました。長野県の人口も200万人を割り込み、課題として、1.社会インフラ、医療、教育、行政サービスなどの維持が困難になってくる。2.経済活動における生産や消費の縮小や各分野での担い手不足が顕著になってくる。3.高齢者の増加に伴って医療費や保険料負担額も増加する。などそれぞれ提出され、県民会議を設立しスクラムを組んで対応して行くことが確認され推進していく事となりました。

【DX関連】

デジタル技術を活用し、住民の利便性や行政サービスの向上を目指す、いわゆる自治体DXの取り組みといたしましては、この2月からスマートフォンアプリによる長和町の情報発信アプリ「N-ナビ」と、役場窓口での申請書作成支援を行う「書かない窓口システム」の運用開始し、懸案でした町の公式ホームページも3月末にリニューアルを実施しました。

また、「だれ一人取り残さないデジタル化」の一環として開催した「シニア向けスマホ教室」は、多くの高齢者の方に参加いただき情報格差の解消につながりました。

【依田窪病院】

この4月、長和町(旧長門町・旧和田村)・上田市(旧武石村)での組合立として昭和56(1981)年に発足した当病院は、昭和61(1986)年に常勤体制となった整形外科医 三澤弘道院長が名誉院長に、長和町で育った副院長城下智医師が院長に就任いたしました。今までの病院の地域を大切にした取り組みを確りと踏襲し、医師不足などの課題に十分に対応していただけると期待が高まるところでございます。

【マイナンバーカード】

マイナンバーカードにつきましては、4月30日現在の申請率が87.7%(5,031件)となっております。また、当町においてもマイナンバーカードを利用し、全国のコンビニで住民票等の各種証明書が受け取れるコンビニ交付サービスを昨年2月よりスタートし、4月30日までの1年2カ月の間で920件の利用がありました。

また、マイナンバーカードを利用したコンビニでの住民票などの誤交付等のトラブルにつきましては、長和町において、そのような報告はありません。

【消滅自治体】

この4月、民間組織である「日本戦略会議」から「消滅可能性自治体」リスト、所謂、新増田レポートが公表されました。丁度、10年前にも増田レポートなるものが出され、同様に消滅可能性自治体リストが公表されました。しかしながら、この10年で消滅した自治体は皆無でございました。この新増田レポートにつきましては、人口などのデータに関し何ら根拠のない問題点も散見し非常に困惑したところでございます。私も長野県の町村会長として信濃毎日新聞社の取材を受け、「人口問題に関しては、国が率先して取り組み解決を目指すべき重大な課題である。また、自治体は生き残るためではなく、そこに住む子どもからお年寄りの皆さん、総ての住民がしあわせを感じて住めるよう、子育て支援などの施策を講じて懸命に努力している。」などとコメントをしたところでございます。全国の町村会としても、「全国それぞれの自治体は人口減少への対応や独自の地域づくりに懸命に取り組んでいる中で、消滅可能性があるとする自治体リストを公表することは、地域の努力や取り組みに水を差すものであると言わざるを得ない。自治体が取り組むべき事は、人口減少が進む中でも地域で安心して暮らすことができる持続可能な社会を実現することで、農山漁村は、国土の保全や食料・エネルギーの供給など重要な役割を果たしており、地域を持続していく事こそ、災害にも強く、都市と農村が共生する、強くてしなやかな国土の形成につながるものであると考える。国は先頭に立って、自治体の取り組みに対し、一層強力に支援すべきである。」などとコメントを発表したところでございます。引き続き関係する諸機関などと連携を密にし、その解消に向けしっかりと取り組んで行こうと決意を新たにいたしたところでございます。

 

【議案説明】

まず、専決処分いたしました条例の関係につきましてご説明申しあげます。承認第2号「専決処分した長和町税条例の一部を改正する条例」の承認についてですが、地方税法等の一部改正に伴い、町税条例の改正が必要なものについて本年3月31日付けで改正させていただいたものであります。

 

続いて、承認第3号「専決処分した長和町過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法の適用に伴う固定資産税の特例に関する条例の一部を改正する条例」の承認につきましては、国の特別措置法の改正から、条例改正の必要が生じたため、必要な改正を本年3月31日付けで改正させていただいたものであります。

 

続いて、承認第4号、「専決処分した長和町指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例」の一部を改正する条例の承認につきましては、指定地域密着型サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準の一部改正を受けまして所要の改正を本年3月31日付けで改正させていただいたものであります。

 

続いて、承認第5号「専決処分した長和町指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例」の一部を改正する条例の承認につきましては、指定地域密着型介護予防サービス事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準の一部改正を受けまして所要の改正を本年3月31日付けで改正させていただいたものであります。

 

 

次に補正予算の関係でございます。最初に、承認第6号「専決処分した令和5年度長和町一般会計補正予算(第13号)」についてご説明申し上げます。

歳入では、町税、地方譲与税、地方消費税をはじめとする各交付金、地方交付税、国及び県からの負担金・補助金の確定等に伴う補正、基金繰入金、諸収入、地方債の補正が主なものとなっております。

 

歳出につきましては、議会3月定例会でお認めいただきました補正予算の取りまとめ後に変動をきたした国・県の補助事業に係るもの、地方債に関わる 事業の補正のほか、各種事務事業の清算に伴う補正が主なものとなっております。

これら以外の主なものといたしましては、総務費では、財政調整基金費の減債基金積立金の関係につきまして、地方交付税の算定費目の「臨時財政対策債償還基金費」分について、減債基金に積み立てることになっているため補正予算を計上させていただきました。基金関係につきましては、この他、各基金の利子分の積立に係る補正予算を計上させていただいています。

また、農業費関係では、獣害防止柵資材費につきまして、事業主体への間接補助方式への変更による補正予算を計上させていただきました。

 

次に、一般会計と同様に令和6年3月29日付で専決処分させていただきました、承認第7号「専決処分した令和5年度 長和町国民健康保険特別会計(事業勘定)補正予算(第5号)」から、承認第12号「専決処分した令和5年度 長和町観光施設事業特別会計補正予算(第5号)」の各特別会計の補正予算につきましても、一般会計と同様に保険税や保険料、補助金の確定、繰入金の清算に伴う歳入の補正、各種事務事業の清算に伴う歳出の補正が主なものとなっております。

 

次に、条例案件についてでございます。

議案第34号、「長和町景観条例」の制定につきましては、長和町景観計画と連動いたしましての条例制定となるものでございます。

次に、議案第35号、「長和町原始・古代ロマン体験館条例」の一部を改正する条例、議案第36号「長和町黒耀石展示・体験館条例」の一部を改正する条例の制定につきましては、昨今のランニングコストの上昇を受け、それぞれの施設の入館料を引き上げる改正となっております。

 

◆【令和6年度補正予算[[一般会計]】

次に、議案第37号「令和6年度 長和町一般会計補正予算(第1号)」につきまして、主な内容についてご説明申し上げます。

最初に、衛生費の関係ですが本年度から定期接種となりました、新型コロナウイルスワクチン接種に係る補正予算を計上させていただきました。歳入ではワクチン助成金として国庫補助金を見込んでいます。

また、土木費では、緊急自然災害防止対策事業債を財源とする側溝修繕工事に係る補正予算を、また、県事業として実施します河畔林整備工事に係る補正予算も計上させていただきました。

一般会計全体では4,959万1千円の増額補正となり、補正後の予算総額を、60億2,259万1千円とするものでございます。

詳細につきましては、担当者からご説明申し上げますので、よろしくご審議いただき、ご議決賜りますようお願い申し上げまして、提案理由の説明とさせていただきます。

令和6年5月31日 長和町長 羽田健一郎

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